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2007年6月 8日 (金)

消えた年金記録ー当時の事務処理から思うこと

まいにち、消えた年金記録のことがニュースになっている。5000万件の他に、まだ手書き台帳からデータ化されていなかった古い古い記録も出てきたとか。まだまだ隠している「不都合」があるんだろうなぁと思いながらテレビを眺めている。

年金加入者の管理が手書きからコンピュータ化された1980年代は、私が会社員として働き始めた頃だ。勤めていた会社は、注文、発注、請求までオンライン化が済んだばかりで、注文受付の部署に配属された私の最初の仕事は、端末機への入力作業だった。その頃オニの先輩から厳しく言われたのは「入力ミスは絶対するな!」だった。当時は、まだ手書き書類の方が信頼度が高いような時期で、いち早くコンピュータ化した会社としては、データの信頼性をお得意様、取引先へアピールするのが最重要課題のひとつだったようだ。

そうは言っても人間だからミスは出る。ミスを無くすために、自分で一度チェック、その後別の人たちが二人一組で手書き書類とデータの照合を延々行なっていたものだった。そんなことを続けていた身としては、5000万件という膨大な入力ミスや入力漏れがあったなど「信じられな~い」ことだ。いったいどんな体制で作業をしていたのだろうか?

ここからは想像の域だが    昔のお役所は「してやっている」という意識が高かったから、オンライン化した時でも「コンピュータに入力してやったんだから、これから便利になるんだぞ、ありがたく思え。確認?役所のやることに間違いなんてあるわけがない。名前の読み方が少し違うくらいどおってことないさ。年金なんてずっと先のこと。ほっとけほっとけ。」なんて感じで‘お役所仕事’をしていたのだろう。給料の高い管理監督者は何も管理せず、コーヒー飲んで新聞読んで一日を過ごし、おそらくコンピュータ化されたことで臨時に雇われたアルバイトたちに実務は丸投げされ、彼らはどんなに大切な情報を扱っているのかの認識もないまま、入力を続けたのではないだろうか?

確かに当時のコンピュータは、漢字変換が出来ず、名前はカタカナ表記だったから、読みにくい名前の時には苦労をしたものだ。だが、勤務していた会社では「読み間違いがあってはお客様に失礼にあたるから。」と、すべて電話で確認をしていた。社会保険庁は、なぜそれをしなかったのか?お役所は、手書きの仕事をコンピュータに任すことで楽になりたかっただけで、利用者のためなんか考えていなかったからなのだろう。まして「失礼にあたる」なんて発想は微塵もなかったのでは?   「富田?」「トミタだろうとトミダだろうとどうでもいいさ。」「裕子?」「ヒロコ?ユウコ?ちぇっめんどくせぇ、そんなことより、早くこの書類の山を入力して片付けてしまわねば。」なんて会話がかわされていたような・・・気がしないでもない。

長年、国民を見下した態度で仕事をしてきたツケが回ってきたのだと、私は思っている。

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