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2009年4月 2日 (木)

錦のママ(つづき)

昨日の錦のママのお話をもう少し。

ママはお店の子が独立して店を出すとき、これまでも全面的にバックアップしてきたそうだ。すでに6、7人にそうして来たとうかがったことがある。

今回のN子ちゃんはそれを知らず、独立するなどと言おうものならママの逆鱗に触れ大変なことになるだろうからと、隠密裏に事を進めていた。しかし狭い錦のこと、ママの耳にはすぐに入ってしまい、N子ちゃんは青ざめた。覚悟を決めてママの前へ行くと意外にも「よかったね、おめでとう!私も出来る限り協力させてもらうわ」と祝福された。
それからというもの、ママは店に来る常連客に「今度N子が独立することになったから、そちらへも行ってあげてね、私も見に行ったけどとっても素敵なお店よ」と猛烈な営業を始めた。

水商売に限らず、従業員が独立するとき、普通はその店の顧客を連れてゆくことを嫌うものだ。名刺は置いてゆけとか、辞めるまでお客に新しい店の話をしてはならないとか言う話は良く聞くし、「飼い犬に手を噛まれた」と激怒する主人の怒りに付き合ったことは一度や二度ではない。しかしママは違う。出来ることは何でもしてあげてしまうのだ。

常連さんが「そこまでしちゃっていいの?この店が危なくなるんじゃないの?」と心配するほど。でもママは笑って取り合わない。
「私は錦のお店はどのお店も仲間だと思ってるの。仲間同士で錦へ来てくださるお客様を取り合ってはならない、皆でおもてなしをすればいい。その仲間が1軒増えるんだもの、うれしいわよ~それも私が育てた子が立派に独立するのよぉ~そんなうれしいことはない。私はね、来てくださるお客さまに選んでいただけるよう一生懸命やるだけ。そこは真剣勝負よぉ、ある意味それが私の戦いね」と笑っておっしゃった。

これぞ接客の極意といったところか。ママのお店はこの不況にもかかわらず、連日満員だ

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